<1996年>
ACTシリーズ#8 ACT 宮澤賢治
パナソニック・グローブ座
11.6〜11.17
新神戸オリエンタル劇場
11.20〜11.24
作・演出:加藤 直
音楽:小林靖宏
宮澤賢治
1896〜1933 岩手県花巻市生まれ
「雨ニモマケズ」、「風の又三郎」、「銀河鉄道の夜」などで知られる作家・詩人
37歳で死去して今年生誕100年
◇平成8年11月6(水)曇・晴
1.パナソニック・グローブ座 初日
18:35〜20:30
パリから帰国して、やっぱり観たいなぁと
後から買い求めた初日チケット2階席での観賞
◇11月9(土)曇
2.パナソニック・グローブ座
18:30〜20:30
1階の後方
◇11月14(木)晴れ
3.パナソニック・グローブ座
18:30〜20:30
ビデオ収録の日はJ列で観賞
開演前に会場でビデオ予約申し込み
♪異界(オリジナルテーマ)
♪運命 雨ニモ巻ケズ(作詞:宮澤賢治)
♪アラビアの唄
♪ポラーノの広場のうた(作詞:宮澤賢治)
♪星屑の歌〜スターダスト(日本語詞:沢田研二)
♪100年の孤独(オリジナルテーマ 作詞:沢田研二)
♪私の青空
♪笑う月
◇11月15(金)
毎日新聞夕刊 らんだむ批評より
<ジュリー風の宮澤賢治>
・宮澤賢治生誕100年ということで
今年さまざまな形で賢治の一生あるいは彼の作品を扱った舞台、映画が続いた。
それらを見て改めて思うのは、37歳で死去した賢治世界の深さである。
分かりにくさといってもいい。
豊かなオノマトベ(擬声語)に満ちた詩や童話は、そのまま映画や舞台に気を起こさせるが
よほどの力量がない限り平坦なものになってしまう。
・17日まで東京・新大久保のパナソニック・グローブ座で上演されている
「沢田研二ACT宮澤賢治」は、作・演出の加藤直と主演の沢田研二の個性がかみ合って
気分のいい音楽劇に仕上がった。
「ケンジがケンジを演じる」というタイトルの言葉遊びに象徴されるように、
賢治の作品を自在に引用しながら加藤は、
賢治が持っていた闇=不可思議性=に迫ろうとしている。
なぜ、彼は作品で植物や鉱物、動物をあれほどクローズアップしたのか。
人間中心主義の考えを揺るがすような企みを仕掛けたのか。
山や森や水にあれほど感知した彼が、単なる禁欲的な求道者であろうか。
いくつもの問いを加藤は投げ掛ける。
巨大な鉱物が宙に浮いた形の舞台美術(越野幸栄)が素晴らしい。
状況に応じて輝き、暗く沈んで、時には映像を映し出す。
沢田のACTシリーズは8回目だが、彼はどんな人物を演じても対象への批判が感じられる。
ほどよく距離をとっており、べとつかない。
2人のケンジという構造が生きるのだ。
彼自身の作による歌や浅草オペラの曲など、挿入歌もさらりと歌い上げて、
いかにもジュリー風なのである。
今回、賢治の少年時代の役で今津朋子が共演している。
音楽座時代を知るものとしては、劇団解散後、彼女の舞台を見るだけでもうれしい。
日本のミュージカル活性化のため、さらに活躍してほしい。
◇11月17(日)晴れ
4.パナソニック・グローブ座 東京千穐楽
15:05〜17:15
千穐楽は申込みしなかったので当日券に並んで
3時間並んでもフランス仲間たちと楽しいおしゃべりして
当日券は通路に補助席で前方の端っこからの観賞
3回目を鑑賞したあとに、新聞の劇評を読み
4回目は改めていろんなふうに変化する舞台美術の素晴らしさを見直したり
今回は曲数が少ない分、いろんな曲調の歌を楽しんだり
早川さんデザインの衣裳も素敵で素朴さの中に賢治を思い描き
袖口のレース編み使いは、やっぱりJulieらしかったり
◇コンサートツアー愛までまてないPart2
12.14〜