黒ノ十三

(トンキンハウス/ADV/PS)


知る人ぞ知る、というよりは知っている人はほとんどいないであろう超マイナーホラーサウンドのベルです。
タイトルのとおり13話の話が収録されており、最初に読めるのは4話だけなのですが、それを全て読むと次の4話が出てきて、その4話も読むと更に次の4話が出てきて、12話分を読み終わると最後の13話目が登場するという話です。

なお、こんなところを読んでいる方は既にご存じかと思いますし、ネタバレといえばネタバレかもしれませんがこれだけは先に書いておきます。

第3群(9〜12話目)の話が読めるようになった後、12話目を開始する前のセーブデータは保存しておき、別のファイルでゲームを進めて下さい。

12話目が終わった後は強制的に13話目の「鉄橋」が始まり、他の話を読むことができなくなります。
そうなると、もう「はじめから」を選んで第1群しか無い状態からやり直すしかありません。
ただ、幸か不幸かこのゲームにはシステムデータという概念が無いらしく(なのでカスタマイズした環境設定が電源を切るとリセットされるとかいう話になる訳ですが)、メモリーカードを2枚用意しなくとも、3つあるセーブデータの1つに12話以前のものを残しておけば大丈夫なようです。

さて。

この作品を知ったきっかけは、2ちゃんねるのスレッドでした。
「トラウマになったゲーム」だった気がするのですが、違うかもしれません‥‥とにかくその手のスレッドです。
それで更に調べてみたら、「羽音」がとにかく最悪(出来が悪いという意味ではなく)だというのを聞いて、そこまで言われる話って‥‥と気にはなったのですが、実はこれを買った原因は「節制」にあります。
とある紹介ページ(今はもう無い)で、「節制」の話をゲームブックのような形で紹介していたのですが、これに爆笑。
クソゲー色を感じ、これはちょっとやってみたいかも?と思っていたら中古で820円で見付けたので買ってみました。

システムが悪いというのは聞いていたのですが、本当に悪いですね(笑)
スキップはできないし、ログ表示はできるだけマシといえばマシですが、お世辞にもいいものとは言えないし、セーブは選択肢が出た時にしかできないし。なかなか次の選択肢が出て来ないと止めるに止められないし、選択肢が出た時にうっかりセーブせずに間違った選択をしてしまった日には‥‥_| ̄|○
このゲーム、選択肢があるとはいえ、三択で正しいものを選ばないと即バッドEDですから。
しかもものによっては選択後数行で「end」ですから。
まあ、延々と話を続けられた挙げ句バッドEDというのもそれはそれで憂鬱ですが。バッドEDは作品によってタイプが違うので、それは各話の感想で。

そしてこの作品、これだけバッドEDに陥りやすいのにロードが遅い。
ロードの読み込み中に、サイケ風な背景に時計の絵が表示されるのですが、まずゲーム画面からセーブ画面に行く際にロードして時計が表示される。
セーブ後ゲーム画面に戻る時は無いのですが、バッドEDになるとタイトル画面に戻る時にまた時計。
そしてタイトル画面に戻ってからセーブデータをロードするとまた時計。
何でそんなに時計ばかり表示したいんだ(笑)
ただこの時計、実は芸が細かいんですよ。
1話目だと、時計の針が1時を指していて、1話終わるごとに時計の針が進んでいきます。
そして、時計の針が進むごとに時計の絵がアップになっていきます。
最初は、柱時計の全体が表示されているのですが、時計の針が進むにつれ段々と文字盤だけが大きくなっていって‥‥まあ、最後に何が起きるかというと何も起きない訳ですが。何故か12時を過ぎて13個目の数字が現れるぐらいで。

あと、一部で有名なのがこのゲーム、バッドEDになると、「end」の文字が出た後に何とも気味の悪いムービーが流れます。
ゲーム開始後のメッセージにも「君はただページをめくりたまえ」みたいなメッセージが出てくるし、この作品はどうやら1冊の本を読み進めていくという形を取っているようで、だからバッドED時のムービーも本をテーマにしているんでしょうが‥‥バッドEDになると手首の辺りまでしか無い手が本に手を伸ばしたり、本に蛇が巻き付いたり、本がのこぎりで切り刻まれたり‥‥と、鬱になりそうなムービーがランダムで出てきます。
種類も結構多くて‥‥20種類ぐらいあるのかな?
グラフィックがチャチだと言われるこのゲームですが、このバッドEDムービーは当時の技術力からするとなかなかのものだと思います。

‥‥で、時計といいバッドEDのムービーといい、こんなところで無駄に力入れなくてもいいからと思う訳ですが(笑)
時計に関しては、ロードに時間がかかるのはどうしようもないからちょこっと工夫した、というのも分かるのですが‥‥あのバッドEDムービーはむしろロード時間を食いそうな気がします(^^;)

そして、この作品とにかく救われない話ばかりです。
正しい選択は1つだけ、他の2つを選べば即バッドEDという構成も十分嫌になりますが、そうやって正しいものを選んでトゥルーEDに行き着いても、13の話のうち12話は後味の悪い救われない話です。
まあ正直これには私は少々異論があって、ハッピーEDの1つを除く12話の全てが救いようのない話かと言われるとそんなこともないと思うんですけどね。まあでもハッピーEDではありません。
後味が悪いと言っても、解釈次第では救いを見出せるかもしれない、という話も幾つかありますが本当にどうにも救いようのない話も少なくありません。

なので、ダークな話が好きな人で、かつこのかなり不便なゲームシステムを我慢できる人以外はやらない方がいいかと思います(笑)。

最初に書いたように、このゲームはオムニバス形式になっているため、以下は話ごとにリンクしています。
一部の話しか読んでいなくてネタバレが嫌な方は、ウィンドウの上下幅を短めにして前後の話が見えないように読んでいただければと思います(^^;)
ちなみにあらすじそのものは書いていません。私が要約しようとするとかえって変になりそうなので(^^;)
なお、「まとめ」は全てを読んだことを前提に書いています(すなわちネタバレっぽい話もあり)。
話の順番はプレイした順番です。


仮面 
運命の扉 
ラミア 
雨に泣いている 
羽音 
女嫌い 
節制 
今昔鬼譚 
殺し屋 
RUNNER 
闇に舞う雪は 
彼女の図書館 
鉄橋 

まとめ 


仮面

この作品は一番最初にやったのですが‥‥個人的には、最後の「鉄橋」をやるまではワースト1位でした。
話がまとまっている分だけこっちの方がマシかなとそういうレベルです。

子供向けというか小学生向けというか‥‥小学生ぐらいの頃にホラーでも何でもない読み物として読んだことがありそうな話。
選択肢を誤ると即バッドED、しかも割と不条理というのは「黒ノ十三」全体を通して言えることなのですが、この作品の場合3つ目の分岐以降は全部「仮面人だった!」で終わってしまうのがどうかと。どうせトゥルーEDだって「みんな仮面人だった」じゃないですか。
バッドとトゥルーの違いがさっぱり分かりません。
オチも読めたというか、これはそもそも作者もオチを隠すとか読者に気付かせる意図なんか無くて、最初から一本道という理解でいいんですよね?

確かに後味も良くないし、シナリオ的にも起承転結と言うより起結(しかもバレバレ)という感じで‥‥まあ、最初にやるには手軽でいいかもしれませんが、何も知らずにこれをまずやったら他の作品読む気がしないなぁ‥‥。

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運命の扉

これはとにかく長かった。
本当に長かった。
2つ目にこの作品を選んだのは失敗じゃないかと思いましたよ。ホント。
あまりに長くて読むのも面倒になってボタンを連打していたら、うっかり選択肢でも連打してしまった時はどうしようかと思いましたよ(爆)
結果的には正しい肢だったから良かったんですが‥‥そしてその肢は考えていたら多分逆に選んでなかったと思うのでなお良かったんですが‥‥。
これは長い上に登場人物の誰も救われていない。
後味の悪さ、救われなさ、鬱度ではこの作品の中でもトップクラスです。
話の長さも、鬱度に拍車を掛けます。

ただ、割と出来はいいと思います。
「1章」と「I章」の2つ、小学生の男の子達と銀行強盗達と2つの展開があるらしいということはすぐ分かるのですが、そこが繋がっているというのは上手いなと思います。
小学生の男の子達が「タイガース帽」とか「ジャイアンツ帽」とか「ポマード」とか、名前を書かなかったのはこのオチを隠すためだったんですね。
‥‥名前考えるのが面倒だったのかな?とかよく考えたら常識的に有り得ないことを考えた私(^^;)
ただ、やっぱり時空を越えたり輪廻で巡るネタというのは色々と矛盾や不自然なところが出てくるんですよね。

そもそも、レミがどこでカオリになったのかが分かりません。
3人が幼い頃にレミにちょっかいを出して、彼女は事故に遭って車に乗せられていってしまい。
10年後くらいに少年達が同じことをやって、その女の子が今度はカオリで‥‥というなら分かるんですが、それだと「巡る」んじゃなくて一方通行で終わってしまう。
ラストの方であれだけ「ぐるぐると巡り続ける」ということを強調したんだから、一方通行ではなくて全ては巡るはず。
であれば、レミとカオリのところも巡らないとおかしいんですよね。
うーん‥‥少女がドクロになるということは、レミも同じようにあの下水道に連れて行かれ、そこで亡くなって、カオリがそこでレミの霊か何かにでも会って‥‥という感じなんでしょうか?

それに、カオリが父親の死亡を知ってからどうやって銀行強盗犯の車を見付けて、都合良く前に飛び出すことができたのかが分かりません。
普通父親が銀行強盗に撃たれたとなったら病院に行って、そして亡くなったりしたらその後色々とあると思うんですよね。
あのタイミングで飛び出せるということは、父親が死亡したどころか撃たれた時点で逃走犯の現れそうな所に先回りをしていたとしか思えないですけど‥‥。
コウという名字は明らかにおかしいだろうとは思いましたけど、まさか「甲」とは気付きませんでした‥‥。上手いと言えば上手いですが、「コウ」はちょっと無理がある気がします。
それにしてもカブトコウジ‥‥‥‥‥‥何だかなぁ。絶対意識してますよね?偶然じゃないですよね?

5つ目の分岐で、レミのことを話すと世界が壊れるというのが最初は分からなかったのですが、話したことにより少年達は運命の輪から解放されることになって、でも元々この世界自体輪の中にあることが前提だったから、解放されると輪の中の世界は無くなる(もしくは無かったことになる)ってことなんだと思います。
あとは個人的に「ドウスル」はちょっと好き(笑)
一時期私の中で「どうする」が流行っていました(笑)

そしてこれは(も?)グラフィックが怖い‥‥目とか血に塗れた歯とか‥‥怖いよ〜‥‥。
あとはノンがちょっと可哀想でした。せっかく色々と面倒見てあげていたのに‥‥。

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ラミア

これは分岐も4つと一番少なく、話としてもかなり短い方だと思います。
その前に最長の「運命の扉」をやったので、あまりの短さに驚きました(笑)

これは‥‥これも救われない話ですね。
そして怖いです‥‥。
ビジュアル的にも怖いんですが、展開的にも怖いです。
お母さんを殺した犯人が戻ってきたバッドED、ゲーセンで(バッドEDだと)声を掛けてくる変なおじさんとグラフィックが一緒なんですが‥‥グラフィックがチャチなだけにかえって怖いです〜‥‥。しかも音楽は何か呑気だし。この呑気さがまた怖い〜‥‥。
生き返ったお母さんもグロいし。
上手い話には裏があるというのも分かるし、まあゲームなんかに頼ってお母さんが元に戻っても、それが為に強盗に殺されてしまうというのは教訓話としては分かるんですが‥‥それにしてもビジュアル的にも表現的にもちょっと生理的にしんどい‥‥。
それに、「いい話には裏がある」というのがラミア全般に当てはまることなら、あの人気のある男の子と付き合っているという女の子には何かそういったものは無いんでしょうか?
そうじゃなければ主人公だけ散々な目に遭うのはおかしい気がしますが。

そして、店員さんが電源を切るとお母さんが消えちゃうというのもあんまりな気がします。
それなら、そもそもお母さんの病気が治ったという事実もリセットされるのでは?
まあ、リセットというのも程度問題で、死んだものまではリセットできないというのは分からなくもないですが。
これが、お母さんの病気が治ったのもリセットされて、全てが元通りになればまだ良かったんでしょうけど‥‥それじゃただの杜子春か。
しかし主人公が行った店は閉店ということで電源を落としたというのも分かりますが、普通ゲーセンって毎日営業終了したら電源を落とすんじゃないかと思うのですが。
そうすると、これまたクラスの女の子の話ですが、好きな男の子と付き合っているという話も消えると思うんですけど‥‥。

ゲームが願い事を叶えてくれるという時点で既に有り得ないし、「ラミアさまラミアさまラミアさま」とお願いするなんてそんな簡単な方法で変化が起きるのもどうかと思うんですが、そこはまあいいとしても、それを前提としても上に書いたように全体的に不自然だったりおかしかったりするところがあって。
私の場合ハッピーEDだと多少話が粗くてもいいやと思うんですが、アンハッピーだと色々と気になっちゃうんですよね‥‥。

まあ、これでお母さんがいなくなっても、主人公の女の子は一人で逞しく生きていける、と思えばまだ救いはあるのかもしれませんが、何故彼女1人だけこんな目に遭わなければならないのか‥‥ってそれは他の話にも言えることですけど。

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雨に泣いている

これは、黒ノ十三の中では救われない度としてはマシな方かなと思います。
確かにこれも後味のいい話ではないんですけど、他のダークな話と違って‥‥切ない話なんですよね。
他のは本当に救いようがなかったり、しょうもない話だったりするんですが、これは一概に「救われない」とも言えないような。
まあこの程度の後味の悪さなら、今時結構あるので、黒ノ十三的にはダークさが足りないかもしれませんが。

最後はどれを選んでも同じ展開になるというか、どれを選んでも「あの日あれを拾わなかったら」みたいな話になるんですよね。
彼女を連れて帰るか彼女と一緒に残るか、それとも彼女を置いて行くかという違いだけで。
彼女を置いて行くというトゥルーEDが一番切ない結末の気もするんですけどね。

これまたおかしなところは色々とあるのですが。
いくら食べても減らないのにいつかは無くなるってどういうこと?とか、龍肉以外の食べ物は受け付けないのに何故か人肉は食べられるとか、1つの龍肉は1人の人間しか食べられないとか、かなり無理がありそうな設定なんですが、ここまでくるとそれもありかなという気もするので、まあいいことにします。

ちょっと理解できないのが、2つ目の分岐で2人で食べると毒だったということで死んでしまうんですが‥‥それって本筋のルートと矛盾しますよねぇ。
まあ、アナザーストーリーという意味ではありかもしれませんが、アナザーストーリーという言うには展開が同じすぎですしね‥‥これが全然違う展開になるなら分かりますが。
あと、3つ目の分岐の「開いてますよ」はネタのつもりだったんですが、まさか正解とは(笑)

この龍肉ちょっと可愛いですよね。見付けても拾わないように気を付けなければ(笑)

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羽音

これは史上最悪最低と名高いシナリオですね。
出来が悪い訳ではなく、作品として出来はいいし、曲はいい‥‥でも内容は最悪というか。
この作品についてはあちこちで語られていると思うので今更言うこともないと言えば無いのですが、とにかく最悪です。
主人公は学校で虐められているのですが、その描写も結構酷くて読んでいるだけで気が滅入ります
女の子が虐められているだけの話を読んで何が面白いの、というか(いや、もちろんそれだけではないからこの作品が評価されている訳ですが)。
しかも、最終的に彼女が行き着く先に幸せは無いどころか、最悪の結末が待っている‥‥というより我々がこの話を読んでいる時点で「最悪の結末」は既に過去の話になっています。

ただ、前情報で知っていたからかもしれませんが、最初から過去の話だったと思えば「な〜んだ、もう終わった話か」と思ってしまったんですよ。
「で、結局この話は何だったの」と。
‥‥でもこれ終わっていると言えば終わっているんですが、考えようによっては終わってまた始まって同じことの繰り返しで‥‥本当に救いようがない話ですね(^^;)

そして今一つ分からないところがチラホラと。
母親が何で主人公を殺したのかも分からないし、殺したことにより「永遠に苦しみ続ける」というのも今一つ‥‥。
そして幽霊の少女の話は、ちょっと蛇足だった気もしないでもありません。
個人的にあのグラフィックがグロいので嫌‥‥というのもありますが(笑)、あのおまじないで復讐に転じるという展開なら分かりますが、あのおまじないで更に追い込まれてるし、主人公と幽霊が何が同類なんだかもよく分からないし。

バッドEDに関しては良くできていたと思います。
唐突に、しかも理不尽に終わるバッドEDが基本の「黒ノ十三」の中で、「羽音」は選択肢によって全く違う展開になったりします。
2つ目の分岐でいじめっ子に反論すると立場逆転して、主人公がいじめっ子になっちゃいますし。
4つ目の分岐は更に極端で、金魚に毒味させると、お弁当にいきなり毒が入っています。
そして捨てると、お弁当が腐っています。このEDも恐怖ですが、トゥルーED自体救いようがないので、まあ‥‥。
それなのに、食べてみると何の問題もなく食べられます。
絶対ここは食べたら下痢EDだと思ったのに‥‥(笑)
これに関してはバッドEDが良くできていて、かつトゥルーがあまりに救われないものなので、トゥルーでもバッドでもいいよ、的なところがあります(^^;)
というかバッドEDの方が救われてたりしますしね。
最初から全て正しい選択肢を選んでトゥルーに行った人は、最初の選択肢で仲間のところに行ってみるとちょっとだけ心が温まるかもしれません。
私は「羽音」の一番のハッピーEDはこれだと思います。まあこれじゃ羽音の魅力半減というか100%減というか、そもそも物語が始まっていませんが(^^;)
最後に「あの時振り返っていれば、もっと違う自分に出会えたかもしれない」という一言で終わるのですが、「振り向かない方がいいよ〜、振り向いちゃ駄目だよ〜‥‥」とすごく思います。ええ、とっても。
最初の選択肢でもう1つの、気にしないで「飛び続ける」のも悪くないですが、こちらはもうちょっとダークです。

この作品は、やはり前情報無しで読んだ方がいいでしょうね〜‥‥まあこの文章を読んでいる人は既にオチを知っている人だと思うのでこんなこと書いても仕方ないんですけど

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女嫌い

ある意味衝撃でした。
「羽音」については前情報で大体知っていたせいだと思うんですが、一番衝撃だったかもしれません。
正直、この話はものすごく典型的なホラー話だと思うんですよ。
私が「小学○年生」(多分三年生ぐらい)で読んだホラーマンガみたいな話。
止めればいいのに色々と気になって奥に踏み込む女の子。
そして真実を知った時、彼女は‥‥。

よくある話ですよ。えぇ。

罠にはめるのが主人公の側(しかも無自覚だった)という、その一点を除いては。

彼女の側が主人公だったとか、主人公の正体が最初から分かっていて、彼女がその毒牙に嵌っていく様子を描くというのが普通のパターン。
まさか「老婆の悪夢に魘されている」などという出だしから、こんなオチが待っているとは思いませんでしたよ。

それにしてもネットで見ると、この主人公は「最低だ」とか「恩を仇で返すなんて酷い」とか散々な言われようでしたが、私はそうは思いませんでした。
というのも、主人公は「老婆の所有物」であって、意志自体老婆に握られているんじゃないかと。
彼女を家に捧げた後、主人公は何も覚えていなくて、若い(若くなった)大家さんにも疑問を覚えず、彼女欲しいな〜なんて呑気にいいながら学校に行くのですが、この時点でもう記憶も感情も操作されている訳で、むしろ可哀想なんじゃないかと思うんですが。
女嫌いになっていたのは、普通の人間だった部分がこうなること(女の子を家の犠牲にすること)を避けようとしていたんだ、という一言からすると老婆に抵抗しようとしていた節もありますし。まあその一方で「むやみに女の子が引っかからないように」という話もしているのですが。

実は最後の選択にハッピーっぽい終わり方をするエンドがあるのですが、これは「今度は彼女に捕らわれるんじゃ‥‥」という、微妙に後味の良くない終わり方です。
これはゲームをプレイせずテキストで読んだので分からないのですが、この辺のグラフィックはどうなってたんでしょうね‥‥?
これで彼女の顔が老婆っぽくなるような演出なら怖いですよ。

後味の悪いオチだし、元凶たる家も主人公も無事で犠牲者は増えていくという嫌な展開ですが、話としてはよくできていたと思います。
「ここおかしくない?」と思うような部分も特に無かったし。
プロットとしては普通でも、切り口が斬新だったかと。
「話は良くできているけど最低」系な話だと思います。

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節制

最初に書いたように、私はこれで「黒の十三」を買いました(笑)
いや、ホント面白いんですよこれ。バッドEDが。
バッドEDが投げやりなことで有名(?)な「節制」ですが、ここまで来るとギャグですよ。
しかもこの話、元々コメディ風なところがあるので笑えます。
トゥルーEDしか見ていない人には他のバッドEDも見て欲しいです‥‥いや、時間の無駄なんですけど(笑)
全部紹介すると大変なので、一部だけ。

(節制すべきところで)お弁当を買う→自己嫌悪に陥って腹を壊し、1週間後に下痢で死亡。
自己嫌悪に陥って腹を壊すって何だ。

腕を見る→時計の電池が止まっている。時計屋に行く途中に車にはねられ死亡。

体重計を見る→銭湯に行こう。石鹸を踏んで転び、入院。
死んではいないようです。でも入院するだけでend。銭湯で石鹸を踏んで転ぶという展開に持って行く発想も理解に苦しみます(笑)

部屋から逃げ出した→途方に暮れた。
それで終わりかよ!

(目玉だけになってから)病院へ→目玉だけが病院に入ってきたことに誰も気付かず自動ドアにはさまれて死亡。

(目玉だけになってから)目薬を買いに行った→誰も主人公に気付かない。充血した。
「充血した」って‥‥‥‥もはや突っ込む気にもなれません。

(透明人間になってから、どうせ死んでるんだと)卵を食った→食中毒で死んだ。
「どうせ死んでる」って言ったのに嘘つきー。トゥルーEDだと、「食中毒にもなったら大変だ」と言うのですが‥‥なったよ食中毒_| ̄|○

「充血した」は妙に可笑しかったですよー。
ただ、この充血ED、密かに罠があります(笑)
各作品の感想に入る前にバッドED時の嫌〜なムービーの話をしましたが、このEDだと、そのムービーが一瞬出かかった後消えて、充血した目が5ペアぐらい1ペアずつ表示されるんですよ〜〜‥‥。
これちょっとびびりましたよ。
思わずもう1回試してみましたが、元々そういう設定になっているようです。だから何でこんなところで凝ってるんだ‥‥。
いや、これがたまたまだったらもっと嫌ですけど‥‥。
でも他の作品でも、バッドEDでこの「いつものムービーが出かかってから目が出てくる」パターンはありますね。謎だ‥‥。

こんな訳でおバカの多いバッドEDですが、本編も結構おバカなノリです。

「明日からはカップラーメンだけの生活が待っている。洋一はなんだかドキドキした。

何でやねん。

そして更にウケたのが最後の方の話。
主人公が透明人間になってしまったのは、和美という女性が彼にたかっていたからなんですが、彼女はいつも主人公の後ろに付いていて、買物に出かけるチャンスをうかがい彼に便乗していたとのことなんですね。
で、彼女の話を聞いて財布を落とし「その言葉は、洋一の脳天に強烈なダメージを与えた」とナレーションに言われるほどのショックを受けた主人公。
和美にそこまで説明されるまで気付かないのか!とも言いたいのですが、それでもショックは受けるでしょう。和美を恨みもするでしょう。
そこで次の一文。

「俺はそんなに鈍い奴だったのか」

そこかよ!!

問題はそこじゃないだろう!

爆笑でしたよ。

と、完全にギャグのノリで書いていますが、これ、本来の話自体は結構怖い話なんですよ。
どんどん寄生していくわけですから。
でも、全体的に主人公が割とギャグ調なので怖い感じがしないんですよね。

ちょっと気になるのは、他人の冷蔵庫を漁るのは気になる、自分でも買物をしたいけど店の人に迷惑はかけたくない、とか言っておきながら、客には普通に寄生して金を使わせるというのは変な気がするんですけどね。
まあ、そこは別に単に「他人の冷蔵庫から勝手に失敬していた」という設定でも同じことになるので特に影響は無いのですが、こっちの方が主人公の間抜けさが出ていいですかね(笑)
もうここまで来ると、理論的におかしかろうと矛盾があろうと、そんなものどうでもいい気がします。あの投げやりバッドEDのオンパレードを見ていると(笑)

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今昔鬼譚

どんでん返しと聞いてはいましたが‥‥私は読めませんでした‥‥_| ̄|○
犯人は六助じいさんだとばかり思ってました‥‥。

これは、最初は延々と昔の話をしていて、そこから次々分岐が出てきます。
分岐は全てミステリー仕立てで、推理をしながら選択肢を選んで行くという感じ。
ここまではいいんですよ。
ただ、結局犯人は鬼童って‥‥。
丹羽志良雄。にわしらお。
このアナグラムは気付かなかった、やられたと思いましたが、逆にそれだけというか。
最初からほぼ分岐ごとに「犯人は鬼童だ!」って選択肢あったじゃん!
正しいのに、それを選ぶとバッドかよ!
まともなミステリー仕立てと思わせておいてそのオチは何だよ!
‥‥と、思ってしまうんですよね。
それに、鬼童があんなことをした理由も分かりません。
鬼童は残酷で、人の心と命を弄んで‥‥ってことなんでしょうか?

どんでん返しはどんでん返しで、「やられた」という爽快感(?)は確かにあるんですが、だからといって奇をてらえばいいってもんじゃないだろうと思った作品でした。

あとはこれもバッドEDが良くないんですよね。
「僕は身震いした」「分からない」「降参だ」全部このパターンです。
‥‥まあ、これが本来「黒ノ十三」のバッドEDが酷い、と言われる所以であり、ある意味「黒ノ十三」らしいといえばそうなんですが。
バッドEDが良くできていたり、逆にあまりに投げやりすぎて笑える他の話の方がイレギュラーなんですけど。

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殺し屋

これはかなり悪評ですが、私はそんなに酷いとは思いません。
主人公が実はとっくに死んでいて幽霊だった、というオチは不条理といえば不条理ですが、「節制」を読んでしまうとあまり気にならなくなります(笑)
「何じゃそりゃ」というオチではありますが、この救われないところは私は「黒ノ十三」らしい気がしますけどね。

それにしても主人公、間抜けすぎです。
特にバッドEDの場合、ほぼ間違いなく主人公の間抜けさが原因です。
例えば、張り込み中に遠くのビルで女子社員の着替えを見ている間にターゲットを見失ったとか、
凶器としてハンカチを使おうと思ったら自分でクロロホルムを吸ってしまったとか、
張り込み中に文庫本を開いて読みふけってしまったとか。

作品中では主人公は優秀な殺し屋ということになっていますが、
はっきり言ってどこが優秀な殺し屋なんだか全く理解できません。

そんな間の抜けた主人公なら、自分が死んだことに気付いていないのも頷けます(笑)
あと、この作品だけ、絵が黒字にレインボーペンシルで絵を描いたようなタッチ(個人的には幼稚園の頃にやった、画用紙にクレヨンをカラフルに塗りたくった後、黒いクレヨンで真っ黒に塗りつぶしてから、尖ったものでその黒く塗りつぶした画用紙を引っかき、黒いクレヨンが削れた部分が二次色の様なカラフルな線になるあれなんですが、通じる人どれぐらいいるでしょうか‥‥)なんですが、これも主人公が幽霊だったからなんでしょうか。

しかし、そうと分かっていたらターゲットを呪い殺せば良かったのでは(笑)

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RUNNER

これも「節制」に並ぶおバカな話と言われます。
確かにね。うん。
毎日ツイてない事だらけの主人公。
ある日、突然彼を追いかけてくる真っ白な顔のサラリーマンと老婆。
二人とも、「自分は鬼です」という表示をしてきて、とにかく主人公を追いかけてくる。
確かに怖いです。
かなりホラーです。
時速50キロで走る車に追い付いてくる人に「クラクションに怒ってるんだきっと‥‥」と考える主人公には「そこじゃないだろ!」と「節制」を読んだ時の様に突っ込みたくはなりますが。

で、オチは鬼ごっこですか。

何ですかこのオチ。
そういえば、ネットで色々読んでいた時に鬼ごっこ云々という話は聞きましたが。

・「ワシのおっぱい飲みなせ」は何だったの?
・「飲みなせ」なんて迫っている余裕があったら主人公にタッチできるのでは?
・結局あのおじさんとおばあさんは何者?
・そしてあの2人は何で時速50キロで走れるんだ?
・一体全体どんな鬼ごっこなんだ?

等々、謎は尽きません。
あまりにも説明していないことが多すぎて理不尽です。
それが許せないとか不愉快だということではなく。
ここまで荒唐無稽だと、もう何でもいいやという気になってきます(笑)

これって「後味の悪い救われないアンハッピーED」なんですかね?
主人公が発狂したと考えれば確かに後味は悪いですが、私はキレただけではないかと思います。
バッドEDで主人公は発狂していますが、その描写とは違う感じがしますし。
別にキレて追い掛け回そうとして、途中でバカバカしくなって家に帰ればいいのでは?別に後味が悪くも救われなくもないと思うんですけど‥‥。
まあ、「ハッピーED」ではないんでしょうけど。

これは2つ目〜4つ目(特に3と4)の分岐があまりに理不尽ですね(^^;)
深呼吸したら呼吸困難になるとか、正面衝突したダンプカーの運転手が昔自分を捨てた父親だったとか、バカみたいな話があったりオチとしてはちょっと面白かったりもして悪くなかったですが。

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闇に舞う雪は

この話は‥‥オチの半分は読めたんですよね。
妹が好きだった相手は主人公で、兄が婚約すると聞いて絶望して自殺したというのは。
最初の回想シーンで、妹が恨めしそうな目で見ている、というのでぴんと来ました。
前にやった某ゲーム(エロゲー‥‥)と同じネタだったからなんですけど‥‥。
彼女の婚約者がバスの運転手というところは分かりませんでしたが。

「女嫌い」の主人公が最低だと言われますが、私はこの主人公の方が最低だと思いました(^^;)
まさか妹が自分に恋愛感情を持っているとは思わなかったんでしょうけど、そこは仕方ないんでしょうけど、勝手に他人のせいと決めて復讐に走るって‥‥傍迷惑もいいところ(−−;)
まあ、運転手の川前さんが遺書を持ち去ったことが不幸の始まりなんですが。
主人公と川前に巻き込まれた、会社の同僚の皆さんが可哀想過ぎます。
川前の場合は自業自得とも思いますが、他の人が本当に救われなさ過ぎです。

それに、たとえ主人公が原因じゃなかったとしても、妹の復讐に全てを捧げると言わんばかりなのはどうだろうと。
彼には婚約者がいるわけですよね。
で、妹のことが好きで、妹への想いを振り切るとか言うならまだしも(それはそれで婚約者に対し酷いですが)、妹に対して恋愛感情も無くて普通に他の女の子と婚約したのに、彼女の事は放っておいて妹の復讐をするのか?と。
復讐の為に死んだらもちろん、助かっても彼は殺人者になるわけで、そんなことは婚約者を不幸にするだけでしょう。
トゥルーEDだと抜け殻のようになってしまう主人公ですが、それも婚約者がいるのに酷いと思いますよ。
だったら、最初からその人と婚約なんかしなければ、妹が自殺することも無かった訳で。

あと、これは主人公の復讐話ではあるんですけど‥‥話としてはそれは結構そっちのけで、話の中心は「奴」なんですよね。
ある意味オカルトよりもこういう方が怖いのですが。
そして「奴」が皆を執拗に狙っていたのは、バスが「奴」の子供を轢いてしまったせいのようで、こちらはこちらで「子供のを殺された復讐」があって、2つの復讐がテーマになって成り立っています。
でも、何か「奴の復讐」に話を持っていかれているような感じがして、今ひとつ主人公側の復讐が弱くなっているような気もしないでもないです。

割と評判は良さそうですが、私はこれはちょっと‥‥でした。
バッドEDも、結局「奴」に殺されるだけなのに延々文章読まされるのもしんどいです‥‥。

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彼女の図書館

これちょっといい話ですよ!
唯一のハッピーEDと聞いてはいましたが、絶対、あの精霊さん(?)達は消えてしまい、彼らはいなくなっても、図書館は無くなっても、私はやっていけるよ、大丈夫‥‥みたいな終わり方かと思ったんですが。
まさか図書館は移築していて、彼らにもまた会えるなんてそこまでハッピーでいいんですか?と正直に思いました。
彼女の、学校に行きたくないという気持ちには変わりは無いでしょうし、これからも大変なことや辛いことは色々あるとは思いますが、でもそんなの誰にでもあることだし。
あの精霊さん(?)達にもまだ会えるし。
これは「一応ハッピーED」じゃなくて「完全なハッピーED」と言ってもいいと思うなぁ。
まさか、また彼等に会えるとは思っていなかったので、私にとっては「どんでん返しのハッピーED」でした。

途中の人形が怖いのは‥‥まぁ怖いんですけど。
それ以外はホラーでもないです。
「十三の身震い差し上げます」というほどではないような。
それに、精霊さん(?)達も、もしかしたら本当に世界を滅ぼすつもりなんて無かったかもしれない、と主人公も言ってますし、森下老人が本当は彼らの事が見えていることを教えてくれなかったのも、主人公を後押しするためだったんじゃないかなと思います。

ただ、これ‥‥冷静に考えると、ホラーっぽい部分を別にすれば中学生ぐらいの教科書に載っていてもおかしくない話だなぁ、と(^^;)
ホラー要素を外して、あの精霊さんたちが背中を押してくれたと思うと、ちょっと「セロ弾きのゴーシュ」みたいじゃないですか?
そう考えると、これだけを読んでいたら大して好きになっていなかった気がします(^^;)
でも「黒ノ十三」の中にこれをポンと入れたのはいいと思います。一種の清涼剤っぽく。

でもこの主人公の気持ちって分かる気がします。
昔、私も同じようなことを考えていた時期がありました。残念ながら私には精霊さんは見えませんでしたが‥‥。
いつの間にかそんなことを忘れていて、今更ながら気付かされまして。
予期しないところで、このゲームに出会えて良かったと思わされました。

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鉄橋

おそらく13個の話の中で最低評価を受けている作品です。
確かにそう言われるのも分かります。
書き下ろしではないらしいんですが、文庫の方の感想を見てみると、あまり酷評はされていないんですよね。
ただ、元々短編集に収録されているものであり、他の話にみんな関心がいっていて「鉄橋」に興味を示していないとも言えるんですけど。

何が酷いって、これ‥‥途中でいきなりプツッと切れたという感じなんですよね。
まるで連載の打ち切りの様な。
これから種明かしをしますって時に終わってしまっているというか。
これ、トゥルーじゃなくてバッドEDだよね?この後「end」の文字出てくるよね?と言いたくなる様な。
由伊が何故あの女性(くちさけ?)になっているのかも分からないし、会田さんはどうなった?という気もしますし。

後はバッドEDが一部謎を残したまま終わるのが微妙に怖いです。
最初の分岐の赤い光は何だったんだろうとか。
指を切っても再生するとかいって、「前からそうだったじゃない」と言われたりして、由伊って一体‥‥(怖)

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まとめ

と、いうことでざっくりと13話見てみましたが。

全体としてはやはり欝ですね。
そして救われない話ばかりです。
ハッピーEDは「彼女の図書館」だけですし。
他は「救いの無いED」とよく言われますが、個人的には「RUNNER」は別に悪くないと思うんですけどね。良くもないですけど。

あとはシステムが良くないというより悪いですね。最初にも書いたように。
ロードの遅さに耐えられるかどうかというのもありますし。
正直言って、最近は結構プレイ動画もアップされているので、そういうもので見た方がいいかもしれません。
それだと、節制の馬鹿げたバッドEDのオンパレードや、バッドED時の嫌なムービーを見ることはできませんが‥‥。

ちなみに私の好きな順番はこんな感じです。

1. 彼女の図書館
2. RUNNER
3. 節制
4. 雨に泣いている
5. 女嫌い
6. 殺し屋
7. 運命の扉
8. 今昔鬼憚
9. 闇に舞う雪は
10. 羽音
11. ラミア
12. 仮面
13. 鉄橋

1〜5と12&13は確定だと思いますが、他は微妙なところです。特に6〜8は結構その時の気分で変わりそうです。
「羽音」が低いのは評価が低いのではなく、私がこの手の話がダメだというだけです(^^;)
「出来の良さ」で並べたら多分もっと上位に来ます。

ところでこのゲーム、ソフトを持っていればゲームをプレイしなくても簡単にストーリーを追いかけることができます。
正しい使い方ではありませんが、自分でソフトを持っていて自分だけで楽しむ分には違法ではないでしょう。きっと。多分‥‥。
いずれにしても、本来の用途と違った使い方なので、試す方は自己責任でお願いします。
やり方は至って簡単、PSのソフトをパソコンで読み込んでください。
そして適当にファイルを開いて、txtファイルを見付けたらそれが本文です(笑)
作品ごとにアルファベット2文字が割り振られており、「XX.txt」(XXは割り当てられた2文字)で表示されています。
怖いグラフィックが嫌でストーリーだけを追いたい人、ロード時間の長さが嫌な人にはいいですよ(笑)

全体的にはどうでしょうねー‥‥。
私、基本的にハッピーED派なので(じゃあやるなよ)。
でも「節制」のバカさ加減には笑いました。
「RUNNER」のオチにも笑いました。
「彼女の図書館」はちょっと感動しました。
この3つだけでも私にはいいと思えた‥‥って「黒ノ十三」の醍醐味たる「羽音」も「運命の扉」も入ってないじゃん!(笑)
いや、そういう世界を垣間見たのは良かったと思いますよ。
あと「女嫌い」も話としては嫌ですが面白かったし。
ロードが遅いとかシステム的な問題は承知の上でしたし、「節制」のバカさ加減が気に入って買ったので(笑)、後悔はしていません。
あと、他の人の感想やコメントも読んでみると面白いです。

 

<評価について>

好きかどうかと言われると微妙ですねー‥‥。
でも悪くはないです。
人に勧められるかというと勧められませんけどね〜。
ダークで鬱な作品が好きで、ロードの長さや文章スキップができない不便さに我慢できる人にのみお勧めします(笑)
どちらかというとプレイ動画を見た方がいいかもしれませんね(^^;)

 

(2008/04/26UP)


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